軽業師は新撰組隊士!
恥ずかしさからか、藤堂の口を自らの手で塞ぐ。
「ふふふぁんふまひへもー(左乃さん離してよー)。」
「お前は余計なコトを言うだろ。」
原田の言葉にうんうんと頷いて同意を示す楓。
確信犯であり愉快犯の藤堂に、からかわれた記憶は新しい。
そんなこんなをしていると
「柴ちゃん、左乃はね、疑っちゃったことを申し訳なく思ったのと、“裏切る気は微塵もない”って言われて嬉しかったから、お祝いを提案したんだよ。」
「新八ぃい!!」
「はふぁしふぇほー(離してよー)。」
永倉が細かく説明して、
原田は藤堂の口を塞いだまま顔を真っ赤にして怒鳴る。
「原田さん…。」
「うっ、あ、あのな嬢ちゃん。」
「はい。」
「あー、そのー。」
ガシガシと頭を掻く原田。