軽業師は新撰組隊士!
「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の、」
「ん、とった。」
「天つ風 雲の通ひ路 吹き閉じよ…」
「おらよ。」
「……なんか、土方さんしかとってない気が…。」
します、と言おうとしたら
「嬢ちゃん、…それを言うな。」
「副長サンは文武両道だからねー。」
原田と藤堂に止められた。
土方、強し。
「次詠みますよー?」
沖田がそう言うので、『今度こそ!』と意気込んだ。
「君がため 惜しからざりし 命さへ…、」
「あ…、あった。」
詠まれた詩は、ちょうど楓の目の前にあった。
なので、それをとる。
(やった!一枚目!)
グッと拳を握りしめる。