軽業師は新撰組隊士!
楓は、ふと、札を裏返してみた。
すると、この詩の訳が書いてあった。
「………。」
(これって…)
「あの、原田さん。」
「ん?なんだ嬢ちゃん?」
「この札…、私にくれません?」
なんとなく、欲しかったので、原田にそう言うと
「ああ、いいぜ。」
アッサリと承諾してくれた。
「あ、総司。」
「なんですか、原田さん?」
「さっき詠んだ札があんだろ。それ、くれ。」
沖田は言われたとおり、原田に先ほどの詩の札を渡す。
そして、原田はそれを楓に差し出す。
「取り札にゃ、下の句しか書いてねえからな。読み札には上の句が書いてあるから、欲しいなら両方やるよ。」
楓は好意に甘えることにして、受け取った。