軽業師は新撰組隊士!
楓はそれを避ける。
何度も振り下ろされる刀を、ヒョイと避け、また避ける。
「くっそ…。なんで当たらねーんだ!」
男は悔しそうに叫ぶ。
楓は生まれつき、動体視力が良い。
刃を避けるくらいは、お手のものだ。
男は
縦に振り下ろしてもよけられる。なら、突きは――…、と考え
突きの構えになる。
「くらえっ!」
男が刀を突き出すが
―――トンッ
「……ごめん。命はとらないから…。」
楓は突き出された刀にジャンプして乗り、その勢いで、更に刀から跳ぶ。
そして、男の後ろ首に、手刀を叩き込んだ。
「命はとらないから、気を失ってね。」