軽業師は新撰組隊士!
鳥が舞うは古の
―――――――…
「……ん。」
楓が目を覚ますと、既に外は明るかった。
部屋を見渡しても土方の姿は見当たらない。
立ち上がって外に出ようとすると
「―いたっ。」
傷が微妙に痛む。
それと、腰も。
「馬鹿者。壁に寄りかかって寝るから腰が痛くなるのだ。」
いつから居たのか、克がそう言った。
「そんなこと言ったって…。」
昨夜、あれから土方に土方の布団で寝て良いと言われたが、気が引けた。
楓は、なんとなく、これ以上迷惑をかけたくないと思ったからだ。
なので、土方がしていたように壁に寄りかかって寝たが、案の定、腰を痛めた。