軽業師は新撰組隊士!
でも、
言葉を交わして
ささやかな気配りを見て
「優しい、ですよね。土方さんって。」
いつの間にか、
この時代で、一番傍にいて安心できる人になっていた。
「…お前にだけだろ。」
「え?」
「いや、何でもねぇ。」
土方がボソッと呟いた言葉は、幸か不幸か、楓には届かなかったらしい。
そして土方は、楓に言う。
「お前、昨日と同じ服だけどよ、……着替え、持ってねぇのか?」
土方に言われて
うっ、と言葉に詰まる楓。