feel〜優しい体温〜
「よし!到着〜!はぁ……何か緊張するなぁ……」


何でだろうね?長年付き添って来たんならまだしも、出会って一ヶ月そこそこの人が出るってだけで、自分の事の様に緊張するよ……。


それだけ、私の気持ちがハルトに近付いてたって事かな?


「……ちょっとヒカリ?何でアナタがガチガチになってるのよ。そんなんじゃ応援できないわよ」


「ハハ……だよね……てか、お母さんさっきから何持ってるの?何かガサガサ音がするけど。ビニール袋?」


「フフフ!内緒!」


「???」


「お姉ちゃん!着いたよ、大ホール!」


「そ……そう……」


と言い、扉を開けると、私の緊張を更に大きくさせる様な、静寂の空間が広がっていた。


声一つ出せない雰囲気。


席に着いて5分くらい経った頃……


ブーーーー−………


開演のブザーが鳴った。


「いよいよだね……」


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