feel〜優しい体温〜
「やっぱすごいな……」


CDなんかと違って、生の音は迫力がすごい。


その後4〜5曲くらい曲目をこなすと第一部閉幕。間もなく第二部が始まった。


あれ?歩く音が小さい……2人……3人くらいかな?


「ケンタ、ハルト……いる?」


「うん、いるよ!」


「どんな感じ?」


「なんかね、凄くカッコイイ!それに、なんかニコニコしてる。あんなハルト兄ちゃん見た事ないや!」


「そっかぁ……やっぱ戻るべきところに戻って来たって感じだね!」


良かった……ハルト本人もそうだろうけど、ジュカさんの気持ちもこれで浮かばれるよね!


「いやぁ、でも第二部の題名、本当にいいわよね。なんか惹かれるわ」


「どんな題名だっけ?」


「良く晴れた日は、大きな樹の下で」


「あぁ、そうだそうだ!…ん?」


樹……ジュカさん………良く……良太さん。晴れ……ハルト……


「ねぇケンタ、今ステージに何人いる?」


「二人だよ?ハルト兄ちゃんと、この間会った人」


「そっか……」


いつもこのステージには、ジュカさんとリョウタさんと三人で立っていたんだね。


悲しい事故から二年が経って、今三人の気持ちがまた一つになるんだ……。


良かったね!ジュカさん!


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