最強の女総長


「愛理……ゴメン。またお前を守ることができなかった…」


あたしの腕やほっぺたを冷やしたりしながら言う兄貴。



あの時も同じこと言ってた。


「兄貴…。兄貴はいつもあたしを守ってくれたよ。愛未のときも迅のときも……」


あたしがそう言うと兄貴は、少しホッとしたような顔をした。



「ケンカが強くても、精神的に強くならないとダメだね…」


「ああ。でもムリして強くなろうとしなくてもいいし、焦らなくてもいい……」

「…うん」



あたしは笑って返事をした。





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