最強の女総長
兄貴はケータイを開き、いじり始めた。
「……………」
何も言わずケータイを見せてくる。
「………あ」
ケータイの画面には兄貴と綺麗と言うより、可愛いと言ったほうが合うような女の子が一緒に写っていた。
「高城海理(タカシロ ミリ)。25歳。俺の彼女で、来月結婚する」
はぁ!?
来月…結婚!?!?
「なんでもっと早く言ってくれなかったんだよ?!」
「言おうとしたらお前が帰って来なかったんだよ」
なんだ……。
まぁ、たしかにしばらく帰らなかった。
「ま、おめでとう」
「ああ」
兄貴は幸せそうな顔で笑った。