最強の女総長
「総長…舞夜龍の奴らに正体バレました?」
あたしが話そうとしたことを、先に弥結が言った。
「そのことなんだが……舞夜龍の総長におそらくバレた。さっき近寄ったときに、名前呼ばれた…」
メンバー以外知らない女龍総長の名前を…。
逃げてしまったから完璧にバレただろう。
でも仕方ない…。
逃げたあたしが悪い。
あたしは視線を少し上げた。
「総長っ!舞夜龍の復讐は……?」
「後日に見送りだ。かわったばっかで5代目がしたことを知らないと思う。だからもし6代目が知ったとき、舞夜龍を潰しにかかる…」
しばらくは何事もなく時が進んでいくだろう…。
でもあたしは、密かにあることを心の中に潜めていた。