最強の女総長
教室に戻りながらあたしは電話をしてた。
「弥結。今から幹部全員を倉庫に集めろ」
『今からですか?…わかりました。迎えは漸に行かせます』
「ああ。頼んだ」
手短に話を終わらせ、教室へと急ぐ。
「………あ…」
みんな一斉にあたしを見る。
「リー…何で教えてくれなかったの?」
リンはしょんぼりしていた。
「リン…ゴメンね」
そう言ってあたしは静かにそっと…リンを離した。
純と目が合い、あたしが首を縦に振ると純も首を縦に振った。
カバンに荷物を入れて封筒を2つ、カバンから取り出した。
1つを蓮次に…、もう1つを純に渡した。
さっき休学届を書いたあとに書いたやつだ。
「愛理……」
純が窓を指差し、覗くと漸がいた。
職場からそのまま来たらしく、作業服のままだった。
あたしは窓を開け、3階にあるこの教室から飛び降りた。
スタッ、と着地を決め漸のバイクまで走り、飛び乗った。
あたしがヘルメットを被ると、漸はバイクを発進させた。
そして、そのまま倉庫に向かった。