悪魔の連鎖ポイズン・キッス
省吾はじろ~っと、横目で由美子を見つめた。

省吾は、由美子が嘘や隠し事をしている時は、両目が左右に行ったり来たりする癖がある事を熟知していた。

「…わ、分かったわよ、白状するわ。


…うん、間違えちゃった。
(∀ ̄;)V ブイッ!」

「な、なぜそんなに意味なく誇らしげなんです!
アナタは間違ったんですよ、アナタはっ!
(°□°;)」

「…ご、ごめんなさい。(_<;)」

「あの薬の物忘れの効果は、一回限りではありますが、同時に中和剤も飲まなければ、人に感染してしまう事があるんです!

…多分、僕は口移し(キス)によって、宮本さんに感染してしまったのでしょう。」

「…わ、悪いとは思ってる!」

「しかし、僕が一番恐れているのは、彼女が僕と同じ様に、他の誰かに危害を与えないかという事なのです!

恐らく、僕→めぐみさんの例で見ても、『忘れていいよ』(由美子が今回間違えた薬の名前)と『強気になあれ』の効果が合わさっているらしいですから。
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