悪魔の連鎖ポイズン・キッス
「…もう、止めて。お願い…」


「ああやって、さっきから芦田の奴、しつこくめぐみを口説こうとしているのよ。

あの馬鹿を止められるのは、アンタしかいない、だからさ…」

「……


あっ!」

-も、もしかしてあの薬、成功しちゃったの!?-


周りは周りで、よほど毎日の学生生活が退屈なのか、二人のやりとりにひどく興奮し、騒ぎ立てる。

「頑張れ~、芦田!見直したぞ!
お前が、そんなに勇気のある奴だったとは!」

「フレー、フレー、あっ・しっ・だっ!」

「馬鹿じゃないの、男子っ!宮本さん、かわいそう!」

「そうよ!もうめぐみ、半泣きになってるよ!

こら男子っ!誰か止めてあげてよっ!」

「…だったら、お前が止めれば?止めたいんだろ?なぜ止めようとしねーの?」

「人任せにすんなよな~っ!どうせお前らも、野次馬したいだけのくせして!」

「何ですってえ~っ!」



「…聞いてるの、由美子!早く!」
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