悪魔の連鎖ポイズン・キッス
-来なくて良い-

予想外の由美子の言葉に、呆然と立ち尽くす省吾。側にいた智子も、呆気にとられていた。

「何?アンタらケンカでもしたの?」

「い、いえ…ただ何か僕、由美子さんの気にさわる様な事を言ったのかも…」




「成程ね…そりゃあ怒るわ、あの子。」

「ど、どど、どう言う事です、一体!?
全く話が見えてこないのですが。」

「まあ、あの子も素直じゃないから。
これだけ長い付き合いともなると、分かんないか。

アンタが鈍感かどうかは別としても。」

「ど、どう言う事です、本当に!?
(゜о゚;;」

「それは…」




走る、走る、省吾は走る、顔を真っ赤にして。
その後から、智子も続く。

「し、知らなかったです…気付きもしませんでした。

ま、まさか由美子さんが僕の事を…」

-大好きなのよ、由美子はアンタの事を-

「由美子さん!ああ、僕は何てデリカシーのない男なのでしょう。

待ってて下さい!今、助けに行きます!」
< 65 / 76 >

この作品をシェア

pagetop