無題



30分経って

「はぁ・・・終わんね・・・」

小さい声で佐々木君が呟いた。

「もう、隠さなくていいよ?」

「っぇ・・・? 何が?」

ちょっと驚いた顔をする。

「だから、そうやって素を隠さなくていいって言ってるの
めんどくさいでしょ? なんでそんなに猫かぶってるかは知らないけど」

「はや・・ばれんの」

隠しきれてないくせに何言ってんのよ。

「そういえばさ、 ナオは気になんない?」

「なにが?」

「俺が、ナオの名前を出した理由」

「別に 私が暇人にでも見えたんでしょ? まぁ、本当に暇だけどさ」

「そ、ならいいや」

言う気がないなら聞くなよ・・・
なんて、ちょっと言葉が悪いかな?

まぁ、言葉づかいなんてもともと気にしない人間だし。
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