青い春と風の中で
「……何も……されてないよ。」
そう呟くと葵は顔を上げた笹川の視線から逸らすように、体の向きを変えた。
「…葵さん、嘘つくの下手だよな」
そう言って笹川は、葵の指を絡めるように掴んできた。
「………実は。」
渋々……重い口を開いて、先程あった出来事を笹川に伝えることにした。
それを聞いた笹川は…拳をブルブル振るわせた。
「……あの野郎ッッ!!」
今にも殴りかかりそうな勢いで、走って行こうとする笹川を葵は必死に止めた。
「やめてよッッ」
「だって……葵さん。」
「そんなことしなくて良いから……」
ギュッと後ろから抱きしめて、笹川を制した。
「……わかったよ。アイツのことはムカつくけど…葵さんが、そこまで言うなら俺は我慢する。……それに、葵さんの相応しい男になりたいから。」
「春……」
それを聞いて葵は腕を緩めると、笹川はクルリと前を向くと笑って言った。
「但しッッ!!何かされそうになったら、必ず俺に連絡すること。……いいね?」
「う、うん。」
「俺が必ず葵さんのこと守ってあげるから」
一途で真っ直ぐな笹川の気持ちに、葵は胸がキュンとして、心臓がドクドクと高鳴っていった。
そう呟くと葵は顔を上げた笹川の視線から逸らすように、体の向きを変えた。
「…葵さん、嘘つくの下手だよな」
そう言って笹川は、葵の指を絡めるように掴んできた。
「………実は。」
渋々……重い口を開いて、先程あった出来事を笹川に伝えることにした。
それを聞いた笹川は…拳をブルブル振るわせた。
「……あの野郎ッッ!!」
今にも殴りかかりそうな勢いで、走って行こうとする笹川を葵は必死に止めた。
「やめてよッッ」
「だって……葵さん。」
「そんなことしなくて良いから……」
ギュッと後ろから抱きしめて、笹川を制した。
「……わかったよ。アイツのことはムカつくけど…葵さんが、そこまで言うなら俺は我慢する。……それに、葵さんの相応しい男になりたいから。」
「春……」
それを聞いて葵は腕を緩めると、笹川はクルリと前を向くと笑って言った。
「但しッッ!!何かされそうになったら、必ず俺に連絡すること。……いいね?」
「う、うん。」
「俺が必ず葵さんのこと守ってあげるから」
一途で真っ直ぐな笹川の気持ちに、葵は胸がキュンとして、心臓がドクドクと高鳴っていった。