不器用な君、一途なあたし
数十分後
「ついたぁ!」
「疲れた…」
私たちは遊園地の前で立ち止まった
私がおおはしゃぎなのに対し宮瀬くんはため息をついていた
遊園地嫌いかな?
「宮瀬くん、遊園地嫌い?」
問うと宮瀬くんは
「人混みが嫌い」
とげっそりした顔をして言った
失敗したなぁ…
あらかじめ宮瀬くんにどこがいいか聞くべきだった…
「ごめんね、宮瀬くん…」
なんとなく気まずくて俯いていると
「朝木、顔あげて」
と言われた
顔をあげると
―ピシッ
「あだっ!!」