不器用な君、一途なあたし

「おい、てめぇ」

いつになく低い声で俺は言った

「み、宮瀬くん!
どうしたのかしら…」

甘ったるい声が逆に俺をイラつかせた

「とぼけんなよ」

俺が言ったら女は肩をふるわせた

話を聞かれていたことに気づいたらしい

「ごめんなさい…」




と謝った

別に謝ってほしかったわけじゃないんだけど…



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