引きこもりの勇者
ゲームに夢中になっていたせいか亀井は、母親の建子(たてこ)が仕事から帰宅していたことに全く気づいていなかった。
「勇樹、夜食買ってきたけど食べる?」
その声に亀井は返事をし、ゲームを中断して1階へと降りた。
コンビニ弁当を食べながら建子がふと思い出したかのように呟いた。
「そういえば、さっき健太くんに会ったんだけど、凄く慌ててたわよ。妹が昨日から帰ってないんですけど、おばさんの家に来ませんでしたかって。あんた何か知らない?」
「は?宇佐美なら昨日うちに夏休みの宿題持ってきてくれたけど。おかしいな、健太くん今日会ったときにはそんなこと一言も言ってなかったのに。」
「昨日、友達の家に泊まるって言って家を出たんですって。でも今日の夜になっても帰ってこないから、心配になってその友達の家に電話したらしいの。そうしたら、午前中にはとっくに帰りましたよ、って。何か事件に巻き込まれてなければ良いんだけど。」
建子は心配そうにそう言い残して自分の部屋の中へと消えていった。
(宇佐美がいなくなった?一体どこに?)
宇佐美は気は強いけれど、家族に黙って何処かへ行ってしまうような子ではない。
よし、明日健太くんに会って話を聞いてみよう、そう思いつつ部屋に戻った亀井は、やりかけのゲームの電源をOFFにして眠りについた。
「勇樹、夜食買ってきたけど食べる?」
その声に亀井は返事をし、ゲームを中断して1階へと降りた。
コンビニ弁当を食べながら建子がふと思い出したかのように呟いた。
「そういえば、さっき健太くんに会ったんだけど、凄く慌ててたわよ。妹が昨日から帰ってないんですけど、おばさんの家に来ませんでしたかって。あんた何か知らない?」
「は?宇佐美なら昨日うちに夏休みの宿題持ってきてくれたけど。おかしいな、健太くん今日会ったときにはそんなこと一言も言ってなかったのに。」
「昨日、友達の家に泊まるって言って家を出たんですって。でも今日の夜になっても帰ってこないから、心配になってその友達の家に電話したらしいの。そうしたら、午前中にはとっくに帰りましたよ、って。何か事件に巻き込まれてなければ良いんだけど。」
建子は心配そうにそう言い残して自分の部屋の中へと消えていった。
(宇佐美がいなくなった?一体どこに?)
宇佐美は気は強いけれど、家族に黙って何処かへ行ってしまうような子ではない。
よし、明日健太くんに会って話を聞いてみよう、そう思いつつ部屋に戻った亀井は、やりかけのゲームの電源をOFFにして眠りについた。