見えない ラブストーリー
プロローグ



「かわいいねー。名前、なんていうの?」


「如月由梨。」



「へぇ~、名前もかわいいじゃん♪
てか、スタイルよくね?」


「そんなことないですよー?」



「いやいや、なんかせっかく会えたのにもったいないなあ~。
アドレス…」


「わたし、急ぐんで。
ごめんなさい…。」


「ちょ、ちょっと待ってって~!」




―――うざ。







ナンパなんて日常茶飯事。


かわいい?
スタイルいい?



もう、聞き飽きたっつーの。



容姿端麗?


あのね、何年もこの顔見てたら可愛いとか可愛くないとか分かんないし。
そもそも、外見とか興味ない。




興味ないの。





どうして

外見しかみんな見てくれないの―?
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