ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...


「どういうことだ!?
邦是!!!」

「ん?なんのこと?ってか電波悪くね?」


琉花を起こしてはならない為にでかい声が出せない。

邦是はそれがわかっているかのように俺を電話ごしでからかう。

「とぼけるな!!

あの写真はなんなんだ!!」

「あっ、
先生、電話番号登録してくれてたんだー。
うれしーなぁ。」

「邦是!!真面目に答えろ!琉花には何もしないって約束だろ!?」


「別になんにもしてなくね?

あの時の写真、あげただけじゃん。」

邦是の冷ややかな声が俺を刺す。


「お前・・・。

あの事件のせいで琉花がどれだけ辛い思いしてると思ってんだ!?」


「はいはい。声がデカイ。」

ハッとして琉花の方を向く。

大丈夫だ。ぐっすり眠ってる。


「ちょっとイタズラしてみたかっただけだよ。

今回は悪かったですー。すみませんでした。」


本当はそんなこと一つも思ってないくせに・・・


「イタズラでも琉花には何もするな!!

俺ならいくらでも利用しろ!!」



「そんなに大事なのかよ。」



「・・・はぁ?」


邦是の顔がくぐもるのがわかる。


「たかが女一人、そんなに大事なのか。」


どちらかと言うと怒っている感じだった。

コイツはキレると怖いどころではない。

そんなことは俺が1番分かっている。

でも俺は答える。



「アイツがあぁなったのも、俺のせいだ。だから俺が、琉花を守る。」




そう言って電話を切った。



守るとか

守ってやってるとか

言ってるけど、


本当はこの俺が

琉花の傍にいたいのかもしれない。


昔から、ずっと・・・。






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