ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...
#5
ボタッッ・・・
ボタッッ・・・
「・・・・えっ」
龍牙は思わずマヌケな声を出す。
龍牙の手に、嫌な感触が走ったのだ。
ナイフを突き刺そうとした地面には血の雫が落ちていく。
「てめぇ・・・殺されたいのか。」
その血は、龍牙がさっきまで殴っていた少年の血だった。
龍牙が脅そうと振りかざしたナイフの刃をグッと握り止めている少年の手からボタボタと血が止まらない。
「ひっ・・・」
龍牙は少年に怯え、尻餅をつく。
「お・・・お前まさか・・・・・」
「なんだテメェ。血がそんなに怖いか・・・」
少年は自分の血を舐めながら龍牙を睨む。
さっきの強がりとは違う
「ひっ・・・やめてくれ・・・許して・・・」
「なんだよ。痛いじゃねーか。
ちょっとはやり返させてくれてもいいだろう?
指の一本や二本くらいどうってことねーよなぁ兄ちゃん!?」
「やめてくれぇぇぇぇ!!!!!!!」
人を殺したがる目で。