ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...
「どうしたんだその手は!?」
「だから、切って怪我したんで。
今度の大会は、出場出来ないから、誰か、代わりを。」
傷の手当てをして、
生徒がいなくなった道場に戻って俺はそう先生に伝えた。
でも、針で縫わないといけないくらいの傷のせいか、適当に巻いた包帯には血がにじんできている。
どうせすぐ治るだろうが。
「ちょっと、私の家に入りなさい。」
わかりました、の一言を聞くのを待っていたのに、なぜか道場のすぐ裏にある先生の一軒家に上がらされた。
先生の家族がどたばたしていた。
先生は何も言わず、俺にお邪魔しますも言わせず、2階に上がった。
俺もついて行った。
「君は、剣道を続ける気があるのか。」
そして、悲しい目でそう問われた。