ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...
#2
「神社?・・・ぁあ、多分取り壊されて・・・たな」
「そんなぁ〜・・・」
「ちょっ・・・泣くなよそんなことで。」
「だって・・・」
秋祭りで私は昔、お兄ちゃんと神社の石段で花火を見た。
誰もいない、山奥にあるちょっと不気味な神社。
だけど人込みが苦手な私にとってはとてもいい場所だった。
お兄ちゃんと二人だけで花火を見れた場所
「ちょっとここからじゃあ遠いし、
秋になったら行こうと思ってたけど。
なくなってたんだ・・・。」
「玉木・・・。」
先生は私をジッと見つめる。
「あっごめんなさい。変な話して・・・。」
「いや・・・。
なぁ、今から神社があった場所行くか?」
「え!?」
「だから神社だったとこ行くかって」
「そうじゃなくて・・・」
な、なんで?なんでそこまでしてくれるの?
「・・・。いや、やっぱりもう暗いしやめよう。」
「うん・・・。」
「祭りのときにでも行くか。」
「え?」
「俺も暇じゃねーし。どうせなら祭りの時行こうや。」
「先生それって・・・。」
「あぁ大丈夫。人いっぱいだけど俺、裏道知ってるから」
「そうじゃなくて」
「花火も綺麗だしな。今年で見納めだから見ないともったいねえよ」
そうじゃなくて
「それじゃあ決まりな」
えぇえ・・・?