好きな人はスカウトマン。
「じんましん!?何か変なもの食べた!?」


母は、とびつくようにあたしの手を取って言った。

すぐに腕や、背中にその手を回す。

他の部分に異常がないことで、じんましんではないことは明らかだった。


「明日、病院に行こう。皮膚科に行ってみようね」


不安がるあたしを、母は落ち着かせるようなやさしい口調で手をさすってくれた。


その夜、手のかゆみと、かきすぎて皮がむけた痛みで、寝つきが悪かった。

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