出会って２日の恋

なんかオヤジ臭いし…笑)

｢あッ｡今オヤジ臭いって思ったでしょ｡｣
｢えっ！？なんでわかったの！？｣

私はバッと陵の方を向いた｡

｢あッ｡やっとこっち向いてくれたー｡｣

あっ…向いちゃった…

｢そりゃわかるよー｡美波ちゃんのコトはなんでも知ってるよ｡｣
｢そんな嘘つかなくていいよー｡｣
｢嘘じゃないよ｡｣

陵の顔が一瞬､真剣な顔になった｡

｢誕生日は7月7日､血液型はA型､兄弟はいなくてひとりっ子､好きな食べ物はパスタ､嫌いな食べ物はたまねぎ……ねっ｡なんでも知ってるでしょ？｣

うそ…全部当たってる

｢なんで…知ってるの？｣

初めて会ったはずなのに…

｢…よく思い出してみな？｣

えっ……




｢あッ！美波ッ〜！｣

陵の言葉の意味を考えてたら校舎の方から声がした｡

｢あっ…千晴…｡｣

声の正体は千晴だった｡

｢も〜｡どこに行ってたの？始業式終わっちゃったよ？｣

そう言いながら千晴がこっちに来た｡

始業式の事忘れてた…

｢う…うん｡ゴメン｡ちょっと迷っちゃって…｡｣

｢迷っちゃうって………ぇッ…｡｣

千晴が一点を見ながら固まった｡

｢ん？どうしたの？｣

｢なッ…なんで美波が…この男といるの？｣

あー…｡なんて説明すればいいんだろ…

｢えっと……この人は…｡｣

私がなんて言おうか迷ってると…

｢木村 陵でーす｡よろしくー｡｣

陵が自分から自己紹介をした｡しかもすごい軽く｡

｢………高坂 千晴です｡｣

千晴がすごい警戒してる感じで言った｡

千晴は陵を見ない様にしてるし､陵はなんかニコニコしてるし｡

変な状況だな…｡

｢じゃッ…じゃあね！陵｡｣

私はこの状況を変えたくて言った｡

｢おう｡またなぁ｡｣

私は千晴の手を引っ張って教室に向かった｡