涙色のlove story
【耀介side】
2人で結婚式を見ていた。
すっげぇ、うらやましかった。
幸せそうな笑顔で、
新郎新婦は顔を見合わせて笑っていた。
「幸せそう…うらやましい。
あたし達も早く結婚したいね。」
結仁がそう言った。
「俺も早く結婚してぇ。」
そう言いたかった。
でも、結婚するなら
結仁を幸せにしなきゃいけねぇ。
今の貯金じゃ足りねぇし、
俺もまだまだ未熟だし、
結仁を幸せにするには条件が埋まらなかった。
結仁が病気だからこそ…
余計幸せにしてやんないといけない。
“俺が、結仁を幸せにする。”
これが俺の昔からの夢だ。
あと少しだけど、まだまだ足りない。
結仁の親じゃなくて、
友達じゃなくて、
他の男じゃなくて…
俺が結仁を幸せにするんだ。