素直になれば
「今日の朝、沙那と話したよ。」
「よかったですね!」
あたしは、逆井先輩に笑いかけた。
「まぁ、結局別れたけどな。でも、里愛ちゃんに話してよかったよ。後輩に頼るなんてダセェけどな!」
逆井先輩も笑い返してくれた。
「そんなことないです!役に立ててよかったです♪でも……別れちゃったんですね。」
「うん。なんで里愛ちゃんがそんな哀しそうな顔すんだよ〜?」
逆井先輩は、少し眉を下げて笑った。
だめだ。
あたしに関係ないことで、逆井先輩を悲しませてる。
「いえ、すいません。でも……逆井先輩も、すごく寂しいんぢゃないですか?」
あたしは逆井先輩を見ずにそう言った。