素直になれば

「今日の朝、沙那と話したよ。」





「よかったですね!」




あたしは、逆井先輩に笑いかけた。




「まぁ、結局別れたけどな。でも、里愛ちゃんに話してよかったよ。後輩に頼るなんてダセェけどな!」





逆井先輩も笑い返してくれた。




「そんなことないです!役に立ててよかったです♪でも……別れちゃったんですね。」





「うん。なんで里愛ちゃんがそんな哀しそうな顔すんだよ〜?」




逆井先輩は、少し眉を下げて笑った。




だめだ。
あたしに関係ないことで、逆井先輩を悲しませてる。




「いえ、すいません。でも……逆井先輩も、すごく寂しいんぢゃないですか?」



あたしは逆井先輩を見ずにそう言った。


< 101 / 106 >

この作品をシェア

pagetop