素直になれば
今日は、初めての練習試合。
今まではプレーヤーだったけど、今日はきっと、スコアをつける係とか、そんなとこだろう。
今日もやっぱり、電車で秀とバッタリ会った。
「よう!」
「おはよお♪」
当たり前のように、秀はあたしの隣に座る。
「ねぇ、秀?」
「ん?」
朝早かったせいか、まだ眠そうに、あくびをしていた。
「依緒ちゃん…。怒ってないの?」
「なんで依緒が怒るの?」
眠そうに、かつ、ダルそうに答える秀を見て、二人の状態を察した気がした。