素直になれば

沙那さん、本当にいい人で、優しくて綺麗で…。



逆井先輩の彼女にはピッタリ。
あたしなんて、全然ダメぢゃん…。
あたしが、ガキすぎるんだ。
沙那さんがいい人すぎて、憎めない。




沙那さんは何度も「准弥が可愛いって言ってた」って言ってくれたけど…。




嬉しいけど、嬉しくない。



だって、沙那さんにそうやって言えちゃうんでしょ?


そんなの、あたしなんて眼中にないっていう証拠ぢゃん…。




すぐに到着した電車に5人で乗り込んで、そこからひと駅目の駅で、逆井先輩と沙那さん、そして小林先輩が電車から降りて行った。



最後まで、沙那さんは笑顔で手を振ってくれた。



そして、逆井先輩も…。



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