素直になれば

軽く手を振って、教室に戻った。



沙那の笑顔が少し寂しそうに感じたのは、気のせいなのだろうか…。







きっと、気のせいだ。



部活なしで二人で帰るのは、久しぶりだし。
どっか連れてってやろうかな。










俺は少し、浮かれ気分だった。





もし、今日がオフぢゃなかったら。

もし、沙那の寂しそうな笑顔を気にかけていたら。




もし…。

もし、今日一緒に帰らなかったら…。


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