素直になれば
「それにしてもさ、驚いたよ!」
「え?なにが?」
「俺さぁ、沙那とのことつい里愛ちゃんに相談しちゃったんだけど…そしたらさ、里愛ちゃんが言ってることと沙那が言ったこと、ほとんど一緒なんだよ!」
俺は笑いながら机の上に座った。
「実はね、別れる理由に里愛ちゃんも関わってるの。」
「は?」
予想外の言葉に、思わずマヌケな声が出た。
「あ、悪い意味ぢゃないからね?」
“ま、理由は教えないけど”なんて言って、沙那は悪戯に笑った。