AKIRA
きっと立ち直れねぇくらいになって、落ち込んで、言わなきゃよかったとか思うんだろうな。
「なぁ、服部にもフラれた事だし、ここは俺で我慢とか」
「する気ない!」
すっぱり切りやがった。
「あ、そう」
苦笑いをする佐々木の表情が、なんか痛い……胸の奥のもう一人の俺に「それはお前だよ」って言われてるみたいで、怖い。
次はお前がフラれるんだよ、って言われてるみたいで、切ない。
「あ、予鈴鳴ったよ、次移動だったからほとんど誰も教室に居ないね」
そう言って京子は笑った。
でもその下は、物凄く辛いんだろうってわかる。
俺は、それに耐えられるだろうか……。
「やっべ、そうだった!」
「おいおい、移動ってどこだよ!」
そう言って、教室に残っていた数人が慌ててた。でも、ただ一人、動かない陽がいる。
「ねぇ、陽、次移動だって」
亜美が、陽の肩を揺らす。それでも陽は、顔をあげようとはしなかった。
「もう、知らないからね!」
亜美は、怒ったように陽を一人残して教室を出た。
そして、俺も――――……陽……。
傷つくの怖くなくなって、お前に好きだって言えたら、楽になるのかな……。
少しは、緊張しなくなるかな……?
でも、いつか伝えられたら……受け止めなくてもいい、答えなくてもいい……ただ、笑わないで聞いてくれよ。
~ 告白:晶side FIN ~