AKIRA
そう、あの言葉……俺が「あたし」だって言えなくなった日に聞いた言葉だ。
――陽は、まだ、女が嫌いか? あの頃の俺は、お前の中に、どんなふうに存在してるんだろうな……。
そう考えたら、また胸がキュってなって、苦しくなった。
両耳に届く、男女の声。
片方は、応援したい恋で、もう片方は応援したくない恋。
間に挟まれた俺は、どうしたらいい?
――アキラ……。
~ 部活始動:晶side FIN ~