明日もきっと晴れるだろう
モノクロへ向かう途中、私達はいつも"仕事"の話をする。

「なんかいい情報今日あった?」

私達の仕事は、

「んー…特にないけど、浜村っつー奴が吉田さんに告白して玉砕してた」

―――情報屋

「浜村ってあのタラシの?」
「うん。あのタラシが学年一の美人と言われてる吉田さんに告白したらしい」
「理由はなんとなくわかるけど…」

普段は仕事について秘密にしてるから、学校では「何でも知ってる双子」としてやっている。
恋愛とかの類は、教えて誰も損をしないネタなら、教えてと言われたら教えることにしている。


大通りから一筋それた小道をまっすぐ行き、角を曲がったところにある小洒落たモノクロの建物が、目的地である"バー モノクロ"である。

どうやらぺちゃくちゃ話し込んでいたらいつの間にか着いたらしい。
合い鍵をぐるりと回し、中へ入ると、オーナーである西野 鈴（にしの りん）が奥から出てきた。

「白鷹黒鷹!いらっしゃい!さぁさぁ奥でゆっくり仕事のこと話そ!!」

西野鈴は弱冠22歳にして、このバーのオーナーである。金髪に緑目の欧風な顔立ちでなかなか目立つ風貌である。髪型はミディアムくらいで、ちょろっと尻尾が出ているような髪型である。
そして私達の仕事仲間である。


鈴はバーの2階にある私達のたまり場に連れていってくれた。
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表紙・目次

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