誠-巡る時、幕末の鐘-
「そうですね。そうしましょう」
(爺っ!!)
「そうならないことを祈ってますよ」
(嘘だ…絶対コイツ楽しんでる)
ミエの言葉に全員の心の声が一致した瞬間だった。
「いや〜それにしてもここ楽しい!!毎日が祭りなんて嬉しすぎる!!」
ミエの目はキラキラしていた。
ポンッ
「ミエ、見つけましたよ?」
ミエはゆっくりと後ろを振り向いた。
「…エ、エリオル。…やぁ?」
「何が“やぁ”なんですか? 仕事終わりました? 終わったからここにいらっしゃるんですよね?」
エリオルはニッコリと尋ねた。
「……やっと奏と会えたようですね」
エリオルがミエの腰に手を回し、逃げないようにしてから爺に言った。
「もちろん。我らが主ですから」
「それは良かった。では俺達はこれで」
ミエは命の危機を感じ、助けを呼んだ。