誠-巡る時、幕末の鐘-
「は、早ぇ〜っ」
「そう言えば…鷹って奴どっから出やがった?」
原田が不思議そうに尋ねた。
「鷹は人じゃありませんよ」
「…なるほど」
それにしても…。
「ミエ様、素敵!!」
奏は響に抱きつきながら言った。
「いいな〜、響ちゃん。奏ちゃんって本当に自分の主が大好きだよねぇ」
「なに言ってるんですか。当たり前でしょう? 沖田さんだって近藤さんのこと好きでしょう?」
「うん。そうだよ」
ニッコリ
沖田にしては非常に珍しい真っ白な笑みを浮かべていた。
「ここだけは話が合って嬉しいです」
「ここだけって酷いなぁ」
奏は沖田が腕を首に絡ませてきたのを避けながら響の方を向いた。