誠-巡る時、幕末の鐘-
「おいし〜い!!」
奏も沖田同様、日向ぼっこをしようと場所を探した。
せっかくの昼寝を邪魔されたくはない。
そこで思いついたのが屋根の上、という訳だ。
奏が自分の主お手製のお菓子を幸せそうに食べていると、冷静さを装った声がした。
「奏…お前…また仕事中に昼寝してやがったな?」
「……ひゃいなら〜!!」
奏は図星のことに、口の中にお菓子を詰め込んだまま…逃げた。
「待ちやがれーっ!!!」
それを追いかける土方。
「あ〜ぁ、また始まった」
沖田はここ最近入隊した鬼の少女と副長が繰り広げる鬼ごっこに肩を竦(スク)めた。
まぁ、鬼が逃げる方なのはご愛嬌だ。