誠-巡る時、幕末の鐘-
「だから近藤さんの部屋に「今日は近藤さんは外出していなかったか?」
斎藤の言葉に、奏は非常に身の危険を感じた。
(一君っ!!
今、それを言っちゃあ駄目でしょ!!
こうなったら……)
次の瞬間、奏は目にも止まらぬ速さで……逃げた。
「さいなら〜!!」
「こら待て!!! おい、総司!! 斎藤!! お前達も手伝え!!!」
「いいですよ。面白そうですし、もう昼寝って気分でもないですしね」
「承知」
こうして、奏対三人の壮絶なる鬼ごっこが始まった。
鬼が逃げる方なのはご愛嬌である。
(鬼よりも鬼らしいってどんだけだよ!!!
ってか、沖田さんと一君、足早っ!!)
奏は必死だった。
それこそ脇目もふらず。