誠-巡る時、幕末の鐘-
「私相手にバレないと思ってたんですか? さっさと出てきなさい」
三馬鹿…永倉、藤堂、原田が頭をかきながら出てきた。
「ちえっ。もう少し離れた場所にすれば良かったな」
「ったく。一瞬殺気飛ばしただろ?」
「本当だぜ。おっそろしい!!」
(こいつら何度目だよ。懲りないのか)
「…何言ってるんですか。…三馬鹿だけじゃないでしょう?」
観念したのか土方、沖田、斎藤が出てきた。
「まったく。烝と沖田さんの気配を読むのは骨が折れる。…みなさん仲良く島原ですか?」
(こんな夜遅くに…明日の巡察当番、左之さんと一君じゃなかったっけ?)