誠-巡る時、幕末の鐘-



「…あんた達の…」


「俺達?」




奏は俯き、体を震わせ…




「あんた達の…隊士達の指導がなってないからじゃーっ!!」




今にも噛みつきそうな勢いで顔を上げた。




『え? は?』


「どういうことだ?」


「さぁ?」


「ってか、俺達のせいなのか?」


「訳分かんねぇ」




みんなは全く身に覚えがないどころか、言っている意味すら分からなかった。




「くっ! あれは忘れもしない五日前のこと…」


「五日前だったら普通でもまだ覚えてるんじゃね?」




藤堂の最もな言葉に、みんな




(平助。今それ言うなよ…)




と心の中で思っていた。



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