誠-巡る時、幕末の鐘-

真夜中の哀れな男達




―――大広間




「は〜い! じゃあ、今から夜の巡察と肝試し大会を始めま〜す!」


『……』




真夜中に叩き起こされた隊士達。


みんな叩き起こされたのに無言である。




「何か出会ったら…連れて帰ってきてください」


「ちょっと待って! これ拷問? 何て拷問?」


「拷問じゃありませんよ。さぁ最初の、行った、行った!!」




何故無言だったのかというと…奏の目が異様だった。


一言で言えば…




てめぇら全員刀の錆(サ)びになりたいか?


今すぐここでしてやろうか?




と言っていた…目で。



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