誠-巡る時、幕末の鐘-
言いつけはきちんと守りましょう
―――大広間
「は〜い、お疲れ様。……ムフフご苦労様」
よしよし、大漁大漁!
隊士達の体のあちこちに妖がくっついてきていた。
よっぽど恐がったんだろうな、こいつら。
「向こうでお茶とお菓子用意できてますから」
山南が隊士に労いの言葉をかけながら言った。
「昼の巡察はいつもより遅くしてくれるそうですよ?」
『助かった〜!』
まだ土方さんに言ってないけどね。
「それより、どこら辺に行ったんですか?」
(この量……ちと集めてたより多いんだよね。
……五十ばっかし)
「あ? あぁ、えっと……この辺りだが」
(この辺りは……さっき行った土地神の社のあった辺りか)