誠-巡る時、幕末の鐘-
「おーい。奏〜」
玄関から奏の名を呼ぶ声が聞こえた。
「あぁ、お帰りなさい。みなさんで最後ですね」
行ってみると、原田達だった。
「そうなのか?」
「はい。もうみんな帰ってきて広間でくつろいでます」
「そうか。じゃあ、行こうぜ」
原田達にくっついてきたモノは残念ながらいなかった。
同じく他の幹部にも。
実は凄いんだなぁと今更ながら実感した奏であった。
そもそも人外の集まりである元老院の者達と、彼らを比べることから間違っているはずである。
人間同士でいうと、彼らは十分に強い。