誠-巡る時、幕末の鐘-
「こちらは元老院第三課長、カミーユ……様です。元老院唯一の戦闘部隊の長。この前来た副官の十夜、ミエ様、エリオルの上司にあたります」
そこで言葉を切り、また続けた。
「元老院で最強の力を持ち、容姿も端麗。女性方には大人気です」
カミーユは、容姿端麗、頭脳明晰、長い髪を横で一つにまとめ、右に片眼鏡をしている。
身長もこの三人の中で一番高く、筋肉質というわけではないが体つきは引き締まっている。
あらゆる武器を使いこなし、術式も完璧だ。
が、戦闘狂であり、元老院に来る苦情の書類のほとんどは彼が起こした破壊行動のもの。
しかし、全く書類整理をしない、しないからまた溜まるという悪循環の見本のようになっている。
最近起こした惨事は、ある一族の住居全壊だ。
他にも、どんな毒を盛っても、いくら大量に盛っても死なないという厄介な体質をしている。
第三課の者は七割が人格形成され、二割は最初から課長と似ており、残りの一割が自分を保っている。
周囲の平穏をかき乱すのが大好きな、元老院三大魔王の一人だ。