誠-巡る時、幕末の鐘-
「次に元老院第四課長、セレイル様。元老院の裁判及び罪人の管理を任されている課の長です」
彼も容姿端麗、頭脳明晰だ。
長く綺麗な髪を背中まで伸ばしている。
すらりとしていて、やはり女性方から黄色い声援が飛ぶ。
合理的に物事を考え、仕事もできる。
副官は双子の甥っ子なので、連携も抜群である。
が、こちらは部下の職務を本人の能力のギリギリまで増やす。
やれる能力があるのにやらないのは宝の持ち腐れ、元老院にそのような不必要なものがあってはならない、というのが彼の考えだ。
なので、職務怠慢など言語道断。
よって、いつも書類整理を副官や部下にやらせているカミーユとは犬猿の仲もいいところだ。
現に、数多くある、ローゼンクロイツ・天宮の屋敷のほとんどが彼らによって破壊され、修繕を余儀なくされている。
いき過ぎた仕事の量に、他の課の者達から、第四課は過労死しやしないかと少々不安がられている。
元老院の三大魔王の一人だ。