誠-巡る時、幕末の鐘-



「次に元老院第四課長、セレイル様。元老院の裁判及び罪人の管理を任されている課の長です」




彼も容姿端麗、頭脳明晰だ。


長く綺麗な髪を背中まで伸ばしている。


すらりとしていて、やはり女性方から黄色い声援が飛ぶ。


合理的に物事を考え、仕事もできる。


副官は双子の甥っ子なので、連携も抜群である。


が、こちらは部下の職務を本人の能力のギリギリまで増やす。


やれる能力があるのにやらないのは宝の持ち腐れ、元老院にそのような不必要なものがあってはならない、というのが彼の考えだ。


なので、職務怠慢など言語道断。


よって、いつも書類整理を副官や部下にやらせているカミーユとは犬猿の仲もいいところだ。


現に、数多くある、ローゼンクロイツ・天宮の屋敷のほとんどが彼らによって破壊され、修繕を余儀なくされている。


いき過ぎた仕事の量に、他の課の者達から、第四課は過労死しやしないかと少々不安がられている。


元老院の三大魔王の一人だ。



< 241 / 972 >

この作品をシェア

pagetop