誠-巡る時、幕末の鐘-



「どうする? トシ」


「そうだな……」


「はいっ! はいっ! 俺、俺!」




藤堂が手を挙げて身を乗り出した。




「……私、あなたがいいわ」




側でみんながワイワイ言っているのを聞いていたミエが斎藤を指名した。




「ねぇ、レオン。この方、居合いの達人なんでしょ?」


「そうだよ。名は斎藤一。名前の由来は元旦に生まれたから。出身は「もういぃよ」




レオンが集めた情報を話そうとしたが、ミエから止められた。




「レオンの情報聞いたらいつになるか分からないんだもの。気をつけてね、全員のが頭に入ってるから」




土方達は改めて人外と呼ばれるものの凄さを知った。




「じゃあ、もしかして、土方さんのあれも?」


「豊玉発句集のことかな? それとも以前江戸でしゅ「やめろぉぉぉっ!」




今度は土方が必死になって止めた。



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