誠-巡る時、幕末の鐘-
「君とはなんか親近感がわくね、沖田総司君?」
「そうだね。僕もさっきからそう思ってたよ、レオンさん?」
ミエと奏、そして土方は
とんでもない組み合わせだろ!
似た者同士が!
と運命のイタズラを呪っていた。
ミエと奏が最悪の友情が芽生えたのを抱き合い嘆いていると、低い声が響いた。
「やるならやるで早くしろ、やるのがあの馬鹿でもミエでも一緒だ。時間を無駄にするつもりか」
セレイルの、刺が随所に散りばめられたお言葉である。
「はいはーい! じゃあ、行きましょうか、斎藤さん?」
レオンから教えられた名を呼び、腰に刀を差して席を立った。
「道場でいいよな?」
「どこでもいいわ。どこでも戦えなきゃ第三課の名折れになる」
ミエはニヤリと笑い、刀に手を当てた。
「こっちだ」
結局全員が見に行くことになった。