誠-巡る時、幕末の鐘-



「な、何が起こっているんだ!!?」


「わ、私にも分かりませぬ!!」


「こ、これは一体…」




訳が分からず、あたふたしている“三人”。




「幹部のみなさんには起きていていただきます。後片付けがありますから」




何で俺達は眠らないんだろうと不思議に思いつつ、嫌な予感がビシバシとしていたのが、大当たりだったようだ。


隊士達を次々と屯所の中に運び込んだ。




「さてと。準備万端整った」




奏は着ていた羽織りを脱ぎ、肩にかけた。




『…俺(私)も眠りてぇ(たい)』


「永遠に眠らせてやろうか?」




やはり、いつもの丁寧さはどこへやら。


最初の毒舌ぶりが再来している。




『やっぱり起きてます!!』




それ以外の返答があろうか、いやない。



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